気になったYoutubeの動画について、所感を述べてく記事です。

「“20代は死ぬ気で頑張れ”って言われるけど、それって具体的にどういうことなんですか?」

「努力しても報われなかったらどうするんですか?」


「死ぬ気で頑張る」って具体的にどういうこと?っていうのが疑問という、元動画。

確かに今の20代の価値観ってこういうところあるよなぁという感じ。

たぶん、「失敗したくない」とか「できるだけ効率よく成功したい」(むしろ「非効率を避けたい」)という考え方なのかなーと。
確かに、自分も、「ある程度の正解は提示してほしい」という気持ちは……あったな!

人間には、頑張る「適切な時期」がある。田端信太郎さんがZ世代に説く“努力の本質”|元動画

動画の要点

  • 仕事で成長したい気持ちはあるが、実際どれくらい頑張ったらいいかわからない
  • 働き方改革のあとに社会人になったこともあり「死ぬ気で働く」のレベル感を誰も言ってくれない
  • 全力で働いた場合、ワークライフバランスのライフをどれくらい削るのか気になる

↑の問いに超サラリーマンの、田端信太郎さんが応えていく動画

この記事では、田端さんとの回答との被りもありつつ、当社の価値観を書いておきます!
ではスタート

正解は「あなただけのもの」

まず、この問い自体が、「死ぬほど”意味のある”努力をする”正解”を教えてほしい」という、気持ちが裏にある。でもそもそも、正解なんて誰にもわからないんですよ。

だって、正解は「あなただけのもの」だから。

あなたが何になりたくて、何をしたら幸せで、何をしたら成長しやすいか。
これは、あなたの「身体、特に脳」が決めると思います。

あなたは「生き物」です。

どうせ成長するなら、コスパ良く成長したいと思いますが、残念ですがそれは無理です。

小学生のとき、アサガオを育てたときを思い出してください。
どれだけ、肥料や、水を与えても、一晩で急激に伸びることはありませんでしたよね。

また、もうひとつ思考実験をします。
もしあなたと野球の大谷翔平選手の身体が入れ替わったら、どちらが野球が上手いでしょうか?

おそらく、あなたの身体に入った大谷翔平選手の方になると思います。この思考実験から類推できるのが、「何かが上達するには、脳がだいじ」ということです。

ここまでの話で言いたいことは、
あなたがコスパ良く成長したくても、あなたが生き物である以上、脳の神経回路がつながり、そのネットワークが太くなるには、アサガオのように、それなりの「時間」と「繰り返し」が必要だ。
ということです。

じゃあ、どのくらいの時間をかければ、成長するのか?という問いに対する経験則が、
いわゆる「1万時間の法則」だったりします。今回は軽くだけ触れておきます。

「ワークライフバランス」なんて言葉がいけない

ここで、「ワークライフバランス」という言葉について考えたいと思います。

この言葉、よく考えたら変じゃないですか?

仕事と人生のバランス?
仕事は、人生のうちに入らないのでしょうか?

ワーク・プライベートバランスならわかります。

「あなたのライフを豊かにしていくために、ワークとプライベートの時間をどのように過ごしたいのか」ということを考えるべきだと思うんですよね。

「ワークライフバランス」という言葉があるおかげで、「仕事は私が望んでいるのとは違う、お金をもらうための時間」と無意識に感じているような気がします。

成功者とは「ワーク」の成功者である

そして、あなたが参考にしたいような「成功者」は、「ワーク」の成功者です。
「プライベート」の成功者はなかなか世に出てきません。

なぜなら、「プライベート」の成功は、他の人にとって価値がないからです。

その人の「プライベートの中にいる人」にのみ価値があるから、あなたが参考にしたい話はおそらく聞けないでしょう。

ここで整理をすると、

プライベートが充実する:その人(の周囲)だけが充実する

ワークが充実する:その人とその人が貢献した社会が充実する

という風に言えます。
したがって、あなたが聞くことになる「成功した話」は、他人が語る価値のある、「ワーク」の話のみであるということです。

「死ぬ気で頑張る」とは何か

ここまでの内容をふりかえると

1.自分の成長には、生き物として限界があり、時間を使う必要がある
2.「成功者」とは「ワークの成功者」である

ということであり、「死ぬ気で頑張る」という話が成功者から必ずといっていいほど出てくるのは、自分の時間(=ライフ)を、限界まで「ワーク」に振り分けた人が、「ワークの世界で」成功しやすいということです。

ワークの成功 VS プライベートの成功

あなたにとって、「ワーク」と「プライベート」のどちらが重要か、それはあなたにしか決められません。

ただ、あなたが普通の人ならば、自分の手で稼いだお金が、プライベートを充実させるためには必要のはずです。

ある程度、ワークに熟達した方が、お金も稼げるし、ワークの時間を短くすることもできるようになります。

「ワーク」と「プライベート」は対立軸ではなく、両立できます。
そして、「ワーク」の充実は、「プライベート」の充実に大きく貢献します。

「プライベート」の充実は、「ワーク」の充実を下支えしますが、「ワーク」→「プライベート」の関係ほどの効果はありません。

あなたの「ライフ」を豊かにしたいのであれば、先に「ワーク」を頑張りましょう。

限界は、自分で確かめるしかない

ここまで読んで、「わかりました!死ぬ気で働くと決めたので、寝ないで働きます!」となってしまったのであれば、ちょっとまってください。

夜は寝ましょう!

人生は長期戦です。長い時間を充実させて方が、より豊かなライフになります。

「あなたの身体が必要とする睡眠と休息」は、あなた固有のものです。
だから、まず、自分に必要な、睡眠時間と生活の時間(ご飯・お風呂など)を知りましょう。それを除いた時間をすべてワークに使えば、「死ぬほど働く」を達成できます。

もっと言うと、20代のうちならば、上記の休息を多少犠牲にしても回復できるので、他の年代なら死ぬラインでも働けるという意味で、「死ぬほど働く」と古のビジネスパーソンは表現しているのかもしれません。

繰り返しますが、あなたの成長の速度も必要な休息も、あなたの生き物としての限界が決めます。

部活や勉強を限界まで頑張った人は、すでにその感覚を掴んでいるかもしれません。
あなたが、まだ、自分の限界を知らないのであれば、必要な睡眠時間を知るところから始めてください。

好きな仕事は、まだ出会っていないかもしれない

ところで、「今、自分がやっている仕事が自分に合っているかわからないから、ワークに時間を投入したくない」みたいなことを考えていませんか?

もしあなたが、25歳くらいで、それなりに行動力のある人ならば、「あなたがやりたいとすら思わない仕事にヒントがあるから、目の前のワークを全力でやりなさい」が、適切な助言になると思います。

あなたの想像力の中に、「自分にピッタリのワーク」が存在するのであれば、もうあなたはそれをやっているはずなんです。そうでないなら、「自分ではやりたいと思わない、会社に命じられた仕事」の中のほうが、あなたが本当にやりたい仕事が見つかる可能性が高いです。

また、おそらくどんな仕事でも、「その仕事を構成するすべての要素」が好き、ということにはならないはずです。どんな仕事も、好きな部分と嫌いな部分が出てくるはず。

自分の「好きな仕事を知る」とは、「仕事を構成する好きな要素を知る」ということです。
人と話すのが好き/嫌いとか、ひとりで没頭するのが好き/嫌いとか。

基本、上手くできないことは好きになりませんから、まずその仕事を上手にできるようになりましょう。それから、好き嫌いを判断していく。そのための時間は、長くかかります。

20代で「自分のことを知る」をクリアした方がいい。

そして、「ワーク」の成功には、他人の集団を上手く束ねて大きな仕事をするという要素が不可欠です。そうすると、「プライベート」の時間がたくさん作れるようになります。

そのためには、自分の世界に閉じていた「ワーク」を、他人に拡張していく必要がでてきますから、30代からは、そのような課題にチャレンジできるように、20代に頑張った方がいいですね。

まとめ:未来の自分に「やってよかった」と言えるように

Z世代の皆さんへ。

正解を探しすぎるのではなく、自分の選択を「正解にしていく力」を育てていきましょう。生き物としてのあなたを、受けて止めてください。

人生とは結果ではなく、過程です。
「ワーク」も「プライベート」も豊かにしていくために、今自分は何をするのが良いのか。それは、あなたにしかわかりません。あなたを思い切り動かして、あなたを知ってください。

この記事を書いた人

梅沢 太一
梅沢 太一代表取締役
スタークリエイツ代表取締役

大学卒業後、生活協同組合コープさっぽろに入協し、水産部門を担当後、自社開発のPOS・EOBなどの業務システムの導入・管理を行う。

そのキャリアの中で、「仕事の中で、わかりやすく伝えること」が売上アップやコスト削減に重要な役割を果たすことを実感する。

2017年、スタークリエイツを創業。なんとかコロナ禍を生き延び、2023年、スタークリエイツ株式会社として法人化。