ちょうど5年前のことです。
2020年――まさにコロナ禍の真っ只中。社会の空気は、「オンラインでもやっていこう」「とにかく何か動かなきゃ」という焦燥感に包まれていた頃でした。

当時、私たちもオンラインセミナーを積極的に行っていました。
そんな中で、「自社が持っているプレゼン技術を、もっと広く、みんなが使えるように開放しよう」という思いが芽生えました。

仲間向けに開催した「オンラインセミナーの基本」という講座。そのセミナーのお土産として作ったのが、PowerPointスライドのテーマ「PHOTON」です。

Keynoteには無料の有名テンプレートがあるが…

Keynoteには「Azusa」という有名なテンプレートがあり、これがある種のデファクトスタンダードになっていました。

https://azusa3.sanographix.net/

ですが、PowerPointで使える無料テーマで、表現力と使いやすさを両立したものは、あまり多くありませんでした。

そこで、Azusaみたいに、わかりやすく、伝わるスライドが作れるPowerPoint用テンプレートを作りたい!とかねてから思っていました。

そうして、コロナ禍でようやく重い腰を上げて作ったのが「PHOTON」です。

マンガを作る会社だから、スライドも強い

私たちがスライドづくりにこだわる理由は、根本的には「マンガ」を作っている会社だからです。

1スライド1メッセージ。
情報はできるだけ整理して、一枚の中で伝わるようにする。

この技術は、スライド制作においても活きています。

社内マニュアルも、基本はPowerPointベースで作っています。
当社の社員のトレーニングも兼ねて情報整理や視覚化を自然と磨いていくようにしています。

PHOTONの公開まで

「PHOTON」は作ってからしばらくの間、クローズドに使っていました。
一部のお客様に提供し、会社資料の雛形としてカスタマイズする程度で留まっていたのです。

正直なところ、もっと広げるべきだったなという思いはありました。
……とはいえ、なかなか重い腰が上がらず、公開までに数年を要してしまいました。

2024年のWebサイトリニューアルを機に、ようやく配布ページを整備し、誰でもダウンロードできる形で公開するに至りました。

今後について

最近では、生成AIを活用して資料を作る場面も増えてきました。
それに合わせて、「PHOTON」も、Copilotを活用できるようにしたり、内部のテンプレートを充実させたりしたいなぁと思っています。

使いやすく、わかりやすく、気持ちよく伝わるスライド。
そんなテーマをこれからも、少しずつ育てていきます。

この記事を書いた人

梅沢 太一
梅沢 太一代表取締役
スタークリエイツ代表取締役

大学卒業後、生活協同組合コープさっぽろに入協し、水産部門を担当後、自社開発のPOS・EOBなどの業務システムの導入・管理を行う。

そのキャリアの中で、「仕事の中で、わかりやすく伝えること」が売上アップやコスト削減に重要な役割を果たすことを実感する。

2017年、スタークリエイツを創業。なんとかコロナ禍を生き延び、2023年、スタークリエイツ株式会社として法人化。