
はじめに
地方の中小企業にとって、業務の効率化やデジタル化は大きな課題です。しかし、大手企業のように高額なシステムを導入するのは現実的ではありません。そこで注目されているのが「kintone(キントーン)」というクラウド型業務改善プラットフォームです。本記事では、地方の中小企業がkintoneを導入するメリット・デメリットについて、わかりやすく解説します。
kintoneとは?
kintoneは、サイボウズ社が提供するクラウド型の業務管理ツールです。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップで簡単に業務アプリを作成できるのが特徴です。見積書の管理や顧客データの管理、日報の作成など、さまざまな業務を効率化できます。
kintoneを導入するメリット
1. 業務の変化に柔軟に対応できる
中小企業の業務は、事業の成長や市場の変化に応じて柔軟に変えていく必要があります。kintoneなら、必要に応じて新しいアプリを追加したり、業務フローを調整したりすることが簡単にできます。
2. 低コストでシステム導入ができる
ERP(統合業務システム)や独自のシステムを開発する場合、数百万円〜数千万円の費用がかかることもあります。しかし、kintoneなら月額数千円〜のコストで導入でき、初期費用を大幅に抑えることが可能です。
3. 現場のスタッフでも運用しやすい
kintoneは直感的な操作ができるため、ITに詳しくないスタッフでもすぐに使いこなせます。また、スマートフォンやタブレットでも利用できるので、外出先からでも簡単にデータを入力・確認できます。
4. 業務の属人化を防ぎ、情報共有がスムーズになる
中小企業では、一部の社員しか業務のやり方を知らない「属人化」の問題が起こりがちです。kintoneを使えば、業務の進捗やデータを全員で共有できるため、業務の引き継ぎや情報共有がスムーズになります。
5. クラウドなので災害やトラブル時にも安心
地方の企業では、台風や地震などの自然災害によって、業務データが失われるリスクもあります。kintoneはクラウド上にデータを保存するため、万が一の災害時でもデータを守ることができます。
kintoneを導入するデメリット
1. カスタマイズには時間とコストがかかる場合がある
kintoneは汎用的なツールのため、自社の業務に完全にフィットさせるにはカスタマイズが必要です。簡単なカスタマイズなら社内でできますが、高度な設定や連携をする場合は、外部の専門家に依頼する必要があり、追加コストがかかることもあります。
2. すべての業務をkintoneでカバーできるわけではない
kintoneは業務改善に優れたツールですが、会計ソフトや給与管理システムなど、専門的なシステムと比較すると機能が限定的です。そのため、他のソフトと組み合わせて運用する必要がある場合もあります。
3. 社内のITリテラシーによっては定着に時間がかかる
ITツールに慣れていない社員が多い場合、最初のうちは使いこなすのに時間がかかるかもしれません。そのため、導入時には適切な研修やマニュアルの整備が必要になります。
4. 業務の設計をしっかり考えないと使いづらくなる
kintoneは自由度が高い分、適当に作ると「どこに何の情報があるかわからない」という状況になりがちです。導入前に、業務フローやデータの管理方法をしっかり設計することが重要です。
まとめ
kintoneは、地方の中小企業にとってコストを抑えながら業務の効率化を実現できる便利なツールです。特に、事業の変化に柔軟に対応できる点や、直感的に操作できる点は大きなメリットです。ただし、業務の設計をしっかり行い、必要に応じて他のシステムと組み合わせることで、より効果的に活用できます。
「業務をもっとスムーズにしたい」「紙やExcelの管理から脱却したい」と考えている中小企業の経営者の方は、kintoneの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

できる!kintoneとは
札幌の中小企業向けにkintoneの導入支援をしているスタークリエイツが、日々の業務の中で対応した、お客様がつまずくポイントの解決方法をわかりやすくまとめたオウンドメディアです。
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この記事を書いた人

- 代表取締役
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スタークリエイツ代表取締役
大学卒業後、生活協同組合コープさっぽろに入協し、水産部門を担当後、自社開発のPOS・EOBなどの業務システムの導入・管理を行う。
そのキャリアの中で、「仕事の中で、わかりやすく伝えること」が売上アップやコスト削減に重要な役割を果たすことを実感する。
2017年、スタークリエイツを創業。なんとかコロナ禍を生き延び、2023年、スタークリエイツ株式会社として法人化。